運動嫌いでも大丈夫 忙しい日でも続くスキマ時間おうち運動
日々のデスクワークで運動不足を感じているものの、仕事や家事に追われてなかなか運動する時間や気力が確保できないという方も多いのではないでしょうか。ジムに行くのは面倒、本格的な運動は続かない、と感じているかもしれません。
でも、ご安心ください。運動は、何もまとまった時間を取る必要はありません。実は、一日のほんの少しの「スキマ時間」を活用するだけでも、運動不足の解消に繋がります。
なぜスキマ時間の運動が良いのでしょうか
忙しい毎日を送る方にとって、運動のために30分や1時間といった時間を確保するのは大きなハードルです。しかし、スキマ時間であれば、例えば「電車の待ち時間」「休憩時間」「歯磨きの合間」など、数分単位で運動を取り入れることができます。
スキマ時間運動のメリットはいくつかあります。
- 始めやすい、続けやすい 短時間なので「少しだけならやってみようかな」という気持ちになりやすく、心理的なハードルが下がります。続けることで、運動に対する苦手意識も和らぐ可能性があります。
- 心身のリフレッシュになる 座りっぱなしや立ちっぱなしで固まった体を動かすことで、血行が促進され、気分転換になります。脳も活性化され、仕事や家事の効率アップにも繋がるかもしれません。
- 習慣化しやすい 特定のスキマ時間(例:エレベーターを待つ間、お風呂が沸く間)に運動を組み込むことで、歯磨きのように自然な習慣になりやすいです。
忙しい日のための簡単おうち運動例
自宅で、特別な道具を使わずにできる簡単なスキマ時間運動をご紹介します。忙しい日のちょっとした合間に試してみてください。
座ったままできる運動
デスクワーク中や休憩中に手軽にできます。
- 肩回し
肩こり解消やリフレッシュに効果的です。
- やり方: 椅子に座り、両肩をゆっくりと大きく前回し・後ろ回しをそれぞれ10回程度行います。
- ポイント: 肩甲骨から動かすイメージで行いましょう。
- 注意点: 無理な力で行わず、心地よい範囲で動かします。
- 足首の上げ下ろし
ふくらはぎの筋肉を動かし、血行促進に繋がります。むくみ予防にも。
- やり方: 椅子に座ったまま、かかとをつけたままつま先を上げ下げします。次に、つま先をつけたままかかとを上げ下げします。それぞれ10~20回程度繰り返します。
- ポイント: ふくらはぎの筋肉が使われていることを意識しましょう。
- 注意点: 転倒に注意し、安定した椅子で行います。
立ったまま短時間できる運動
キッチンで料理中、歯磨き中、テレビを見ながらなどにおすすめです。
- カーフレイズ(かかと上げ)
ふくらはぎを引き締め、血行促進に効果的です。
- やり方: 壁や椅子の背もたれなどで体を支えながら立ちます。かかとを上げてつま先立ちになり、ゆっくりとかかとを下ろします。これを10~15回程度繰り返します。
- ポイント: 上がった状態のてっぺんで一瞬キープするとより効果的です。
- 注意点: バランスを崩さないように注意し、必要に応じてしっかりと支えを持ちます。
- 軽いスクワット
下半身全体の大きな筋肉を使うため、代謝アップに繋がります。
- やり方: 足を肩幅に開き、つま先を少し外側に向けます。椅子に座るように、お尻を後ろに突き出すイメージで膝を曲げます。膝がつま先より前に出すぎないように注意し、太ももが床と平行になるくらいまで腰を下ろします。ゆっくりと元の姿勢に戻ります。これを5~10回程度行います。
- ポイント: 視線はまっすぐ前を見て、背筋を伸ばした状態で行いましょう。
- 注意点: 膝に痛みがある場合は無理に行わないでください。不安定な場所では行わないようにします。
寝る前にできる簡単なストレッチ
一日の疲れを癒し、リラックスして眠りにつく準備をします。
- 猫と牛のポーズ(キャット&カウ)
背骨周りを動かし、体の緊張を和らげます。
- やり方: 四つん這いになります。息を吸いながら背中を反らせて顔を上げ(牛のポーズ)、息を吐きながら背中を丸めておへそを覗き込みます(猫のポーズ)。ゆっくりと呼吸に合わせて数回繰り返します。
- ポイント: 呼吸と動きを連動させながら行いましょう。
- 注意点: 首や腰に痛みがある場合は無理せず、動きを小さくするか控えてください。
スキマ時間運動を続けるコツ
せっかく始めたスキマ時間運動も、なかなか習慣にならないと悩むことがあるかもしれません。ここでは、継続のためのヒントをいくつかご紹介します。
- 目標は「超」低く設定する 「毎日〇分やる」よりも、「1日1回だけやってみる」や「気づいた時に数回動いてみる」など、まずはハードルを極限まで下げましょう。大切なのは「全くやらない日をなくす」ことです。
- 特定の行動と紐づける 「朝起きてコップ一杯の水を飲んだら、かかと上げを10回」「休憩時間になったら肩回しを5回」のように、すでに習慣になっている行動とセットにすると忘れにくいです。
- 完璧を目指さない 「今日は疲れているからパス」や「時間がなくてできなかった」という日があっても大丈夫です。自分を責めずに、次のスキマ時間でまた少し体を動かせば良いのです。
- 記録をつけてみる 簡単なカレンダーにできた日に印をつけるだけでも、達成感が得られ、継続のモチベーションになります。スマートフォンのメモ機能などを活用するのも良いでしょう。
まとめ
運動習慣がない方がいきなり本格的なトレーニングを始めるのは難しいかもしれません。しかし、一日のわずかなスキマ時間を見つけて体を動かすことから始めることは、運動不足解消への第一歩となります。
今回ご紹介したように、自宅で簡単にできるエクササイズはたくさんあります。まずは一つでも良いので、今日のスキマ時間から試してみてはいかがでしょうか。完璧を目指さず、ご自身のペースで、無理なく楽しみながら続けることが何よりも大切です。
小さな積み重ねが、きっと将来の心と体の健康に繋がっていくはずです。