リフレッシュしたい、集中したい、リラックスしたい その日の気分で選べる簡単おうち運動
その日の気分や体調に合わせて運動を選んでみませんか
デスクワーク中心で運動習慣がない方にとって、運動を始めること自体に大きなハードルがあるかもしれません。さらに、「今日はなんだか疲れている」「気分が乗らない」といった日には、「運動しなきゃ」という気持ちが、かえってプレッシャーになってしまうこともあるのではないでしょうか。
そんな時は、無理に決まったメニューをこなそうとせず、その日の気分や体調に合わせて運動を選んでみるのがおすすめです。体がだるい時はリラックスできる動きを、頭をすっきりさせたい時は少しだけ体を動かすなど、自分の状態に寄り添うことで、運動へのハードルが下がり、より取り組みやすくなります。
ここでは、リフレッシュしたい時、集中したい時、リラックスしたい時、それぞれの気分に合わせた簡単なおうち運動をご紹介します。どれも自宅で特別な器具なしでできるものばかりです。
気分別のおすすめ簡単おうち運動
リフレッシュしたい時:全身を軽く動かす運動
気分転換したい、少しだけ活動的に過ごしたい、そんな日におすすめです。全身をバランスよく動かすことで、血行が促進され、気分が明るくなる効果が期待できます。
その場で足踏み
- 動き方:
- 背筋を軽く伸ばして立ちます。
- 腕を軽く振りながら、その場で足踏みをします。
- 膝を少し高めに上げると、より効果的です。
- 可能であれば、つま先で軽く床を蹴るようにすると、ふくらはぎの刺激にもなります。
- ポイント: 呼吸を止めずに行います。無理のないペースで、1分間程度から始めてみましょう。音楽を聴きながら行うのもおすすめです。
- 注意点: マンションなどにお住まいの場合は、かかとを強く打ち付けないように、静かに行うか、厚手のマットなどを敷いて行いましょう。
- 期待できる効果: 全身の血行促進、軽い有酸素運動効果、気分の切り替え。
手足を大きく回す運動
- 動き方:
- 肩幅に足を開いて立ちます。
- 肩、腕、股関節、足首など、体の各関節を大きくゆっくりと回します。
- 肩は前回し、後ろ回し。腕は前に大きく回し、後ろに大きく回します。
- 股関節は、片足立ちになって膝を曲げ、円を描くように回します。バランスが取りにくい場合は、壁などに手をついても構いません。
- 足首は、つま先を浮かせて左右に回します。
- ポイント: 各関節の動きを意識しながら、ゆっくりと丁寧に行います。痛みを感じたらすぐに中止してください。
- 注意点: バランスを崩さないように注意して行います。転倒の危険がある場合は、座って行うなど、安全な方法を選びましょう。
- 期待できる効果: 関節の可動域改善、体のこわばり軽減、血行促進。
集中したい時:脳への血流を促す運動
仕事や勉強の合間に、頭をすっきりさせて集中力を高めたい時におすすめです。短時間で体の巡りを良くし、脳を活性化させる効果が期待できます。
首や肩のストレッチ
- 動き方:
- 椅子に座ったままでも、立っていても構いません。
- ゆっくりと首を前に倒し、後ろに倒します。次に左右に傾けます。それぞれゆっくりと数秒キープします。
- 首をゆっくりと左右に回します。
- 肩をすくめるように上げてストンと落とします。数回繰り返します。
- 両肩を前回し、後ろ回しにゆっくり大きく回します。
- ポイント: 呼吸を止めずに行います。無理な角度で行わず、心地よい伸びを感じる範囲で行います。
- 注意点: 急激な動きは首や肩を痛める可能性があります。ゆっくりと丁寧に行いましょう。
- 期待できる効果: 肩や首の凝り解消、血行促進、リフレッシュ効果。
軽い屈伸運動(ハーフスクワット)
- 動き方:
- 足を肩幅程度に開いて立ちます。
- つま先は少し外側に向けても構いません。
- 椅子に座るようなイメージで、お尻を後ろに突き出すように膝を曲げます。太ももが床と平行になる手前で止めます(深く曲げすぎない)。
- 視線はまっすぐ前に向けます。
- ゆっくりと立ち上がります。
- これを数回繰り返します。
- ポイント: 膝がつま先よりも前に出すぎないように意識します。お腹にも軽く力を入れると体幹の安定にも繋がります。
- 注意点: 膝に痛みがある場合は無理に行わないでください。深く曲げる必要はありません。
- 期待できる効果: 下半身の血行促進、脳への血流促進、眠気覚まし。
リラックスしたい時:体を緩める運動
疲れている時、ストレスを感じている時、寝る前など、心身を落ち着かせたい時におすすめです。ゆったりとした動きで体の緊張を解きほぐします。
深呼吸
- 動き方:
- 楽な姿勢で座るか、横になります。
- 目を閉じても構いません。
- 鼻からゆっくりと息を吸い込み、お腹を膨らませます。
- 口から、吸う時の倍くらいの時間をかけて、ゆっくりと細く長く息を吐き出します。この時、お腹をへこませることを意識します。
- 呼吸に集中しながら、数回繰り返します。
- ポイント: 呼吸の音や、空気が体を出入りする感覚に意識を向けます。体の余分な力を抜いて行います。
- 注意点: 呼吸が苦しくならないように、自分のペースで行います。
- 期待できる効果: 心拍数の安定、リラクゼーション効果、ストレス軽減。
寝ながらできる全身ストレッチ
- 動き方:
- 仰向けに寝ます。
- 両膝を立てて、左右にゆっくりと倒します。腰を優しくひねるように行います。
- 片方の膝を抱え込むように胸に引き寄せ、数秒キープしてから戻します。反対の足も同様に行います。
- 両腕を頭の上に伸ばし、手足を遠くに引っ張り合うように全身を伸ばします(伸び)。
- 体の力を抜いて、手足の重さを感じます。
- ポイント: 各動きをゆっくりと行い、伸びや心地よさを感じるところで数秒キープします。痛みを感じたらすぐに中止します。
- 注意点: 無理に体を反らせたり、勢いをつけたりしないようにします。
- 期待できる効果: 全身の筋肉の緊張緩和、リラクゼーション、入眠促進。
運動を継続するためのヒント
その日の気分で運動を選べるようになると、運動に対するハードルが下がり、「これならできるかも」と思える日が増えるかもしれません。大切なのは、毎日同じことを完璧にこなすことではなく、「今日はこれだけやってみよう」という柔軟な気持ちで取り組むことです。
たとえ短時間でも、数分でも構いません。体を動かすことで得られる心地よさや変化に気づくことが、継続へのモチベーションに繋がります。無理なく、楽しみながら、ご自身のペースでおうち運動を続けてみてください。